プログラミング言語で変数といえば、入れ物です。数字や文字などを入れる入れ物です。
ただしRubyでは少し違います。なにが違うのかは、難しいので今は考えないようにします。
「print」を使用して四則演算をしてみます。
print("10×5=",10*5,"\n","10÷5=",10/5,"\n","10+5=",10+5,"\n","10-5=",10-5,"\n")
実行結果
10×5=50
10÷5=2
10+5=15
10-5=5
この四則演算プログラムは非常に読みにくいです。
読みやすく変更します。
print("10×5=",10*5,"\n")
print("10÷5=",10/5,"\n")
print("10+5=",10+5,"\n")
print("10-5=",10-5,"\n")
実行結果は先ほどと同じになります。
print(値,値,値)命令は値を「,」で区切り与えられた文字や数字、計算式を画面に出力します。
命令に与える値のことを引数(ひきすう)と呼びます。
「”10×5=”」 は「”」で囲んであるので文字として画面にそのまま出力します。
「,」で区切ります。
「10*5」は計算結果を出力します。
「,」で区切ります。
「”\n”」は改行マークです。「’\n’」シングルクォートで囲むと改行されずにそのまま表示されます。
変数を使用して最初のprintを書き換えてみます。
multiplication = "10×5="
m = 10*5
division = "10÷5="
d = 10/5
addition = "10+5="
a = 10+5
subtraction = "10-5="
s = 10-5
print(multiplication,m,"\n",division,d,"\n",addition,a,"\n",subtraction,s,"\n")
変数「multiplication」に”10×5=”を代入、変数「m」に10*5の結果を代入。
少し読みやすくなったと思います。
次のコードを上のprint命令のあとに追加してみます。
total = m+d+a+s
print("合計=",total)
実行結果
10×5=50
10÷5=2
10+5=15
10-5=5
合計=72
「m+d+a+s」の各変数には計算結果が入っているので、
簡単に四則演算の結果を合計できました。
最後にもう少しRubyの変数が単なる入れ物ではない事を見てみます。
a = "hello world"
a.upcase!
print(a)
実行結果
HELLO WORLD
変数「a」に入れた「hello world」が大文字に変換されました。
「upcase」についてはこちらRubyリファレンスマニュアル。
リンク先のリファレンスには「upcase」と「upcase!」とがあります。試しに「!」を削除して
「upcase」を使用してください。実行結果が小文字のまま表示されると思います。
リファレンスには、
「upcase は置換後の文字列を生成して返します。 upcase! は self を変更して返します」
とあるので、
a = "hello world"
b = a.upcase
print(a,"\n",b)
「a.upcase」で大文字に変換された”hello world”を変数「b」に代入して、
print命令で表示します。
変数が「upcase」という大文字に変換する命令を持っていました。
Rubyの変数はデータを入れておくだけでなく、データを処理する命令も持っていました。
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