» シーザー暗号のブログ記事

ハッシュは配列に似ています。配列とちがうところは、値の取り出し方です。
配列では0から始まる数字を使って値を取得していました。ハッシュでは予め値に
名前(キー)を付けておき、そのキーで値を取り出します。

ハッシュ名 = {キー1 => 値1, キー2 => 値2}
ハッシュの作成。「キー1、値1」と「キー2、値2」の組み合わせの値が入ったハッシュが出来ます。

ハッシュ名[キー2] = 100
値2の部分に100が設定されます。

変数 = ハッシュ名[キー2]
変数に100が代入されます。

簡単なくじ引きプログラムを作ります。

kuzi = {0 => "一等、ハワイ旅行",5 => "二等、液晶テレビ",7 => "三等、商品券"}

a = rand(8)

print(kuzi[a],"\n")

キー(名前)に0、5、7の数字を使用してます。
「a = rand(8)」で0から7までの数字を作成。ハッシュから値を取得するのに使用。
このプログラム実行すると、時々「nil」と表示されます。
これは指定したキーに値が無かったり、キーその物がハッシュにない時に表示されます。
この「nil」と「if」文を使ってハズレを表示します。

kuzi = {0 => "一等、ハワイ旅行",5 => "二等、液晶テレビ",7 => "三等、商品券"}

a = rand(8)

if kuzi[a] == nil then
  print("はずれです。もう一度引いてください","\n")
else
  print(kuzi[a],"\n")
end

最後にハッシュを使って前回のシーザー暗号プログラムを書き換えます。

#シーザー暗号 ハッシュ

table = {"a"=>0,"b"=>1,"c"=>2,"d"=>3,"e"=>4,
"f"=>5,"g"=>6,"h"=>7,"i"=>8,"j"=>9,"k"=>10,
"l"=>11,"m"=>12,"n"=>13,"o"=>14,"p"=>15,
"q"=>16,"r"=>17,"s"=>18,"t"=>19,"u"=>20,
"v"=>21,"w"=>22,"x"=>23,"y"=>24,"z"=>25,
" "=>26}

key = 3

a = "I love Ruby"

a = a.downcase
i = a.length

encryption = '暗号化した文='

for x in 0..(i-1) do
   
   suzi = table[a[x].chr]
   
   crypt = (suzi + key) % 27#keyの値だけ数字をシフト
  
   encryption += table.index(crypt)
end
puts encryption

21行目ではハッシュに平文の各文字をキーとして指定し、値を取得してます。
25行目ではハッシュに値を指定し、対応するキーを取得してます。
「table.index(crypt)」の「index()」についてはリファレンスを参照してください。
前回のプログラムに比べると「while」文が無くなって処理の流れがスッキリして分かりやすくなったと思います。

前回のプログラムでは、ずらす数字を変更した場合、テーブルの文字を全部書き換える必要があります。
今回はアルファベットに数字を対応させてみます。

#シーザー暗号

table = [["a",1],["b",2],["c",3],["d",4],["e",5],
["f",6],["g",7],["h",8],["i",9],["j",10],
["k",11],["l",12],["m",13],["n",14],["o",15],
["p",16],["q",17],["r",18],["s",19],["t",20],
["u",21],["v",22],["w",23],["x",24],["y",25],
["z",26],[" ",27]]

key = 3#文字をずらす数

a = "I love Ruby"

a = a.downcase

i = a.length

encryption = '暗号化した文='

for x in 0..(i-1) do
   count = 0
   while  table[count][0] != a[x].chr
        count += 1
   end   
   suzi = table[count][1]#アルファベットに対応する数字を取得
 
   crypt = (suzi + key) % 27#keyの値だけ数字をシフト
   #crypt = (suzi - key) % 27#復号化用
   encryption += table[crypt-1][0]#シフト先アルファベット取得#[crypt-1]で-1してるのは配列が0から始まるため
end
puts encryption

前回と今回のプログラムは以下のページを参考にさせて頂きました。
Tiny Basic for Windows
「Topページ」-「プログラムの背景」-「カエサル暗号」に詳しい説明があります。
「crypt = (suzi + (key)) % 27」の計算部分について説明があるので、お勧めです。

シーザー暗号はアルファベットを一定の数、前後どちらかにずらす単純なものです。3文字後ろにずらす場合、
「ABC」は「DEF」に暗号化されます。まずは、2次元配列を使って、暗号化前の文字と暗号化後の文字を
セットにした、[“A”,”D”],[“B”,”E”],[“C”,”F”]・・・[“Z”,”B”],[” “,”C”]のテーブル
を作ります(最後の組み合わせは半角スペースとC)。これには2次元配列を使います。

a = [[0,1], [2,3], ['a',4]]
print(a[0],"\n")
print(a[1],"\n")
print(a[2],"\n")

print(a[0][0],"\n")
print(a[0][1],"\n")

print(a[2][0],"\n")
print(a[2][1],"\n")

実行結果
01
23
a4
0
1
a
4

配列の中に配列を入れることで 2 次元配列を作る事が出来ます。0番目の要素は配列 [0, 1]です。その配列の
0番目の要素が0、1番目の要素が1になります。 配列の値を取得するには「配列名[][]」で取得できます。
最初の[]に指定する数字(0,1,2)で「[0,1], [2,3], [‘a’,4]」のいずれかの配列を指定します。2番目の[]に指定する
数字(0,1)で指定した配列の値を取得します。
では、暗号化前の文字と暗号化後の文字をセットしたテーブルを作ります。

table = [["a","d"],["b","e"],["c","f"],["d","g"],["e","h"],
["f","i"],["g","j"],["h","k"],["i","l"],["j","m"],
["k","n"],["l","o"],["m","p"],["n","q"],["o","r"],
["p","s"],["q","t"],["r","u"],["s","v"],["t","w"],
["u","x"],["v","y"],
["w","z"],["x"," "],["y","a"],["z","b"],[" ","c"]]

この組み合わせは3文字づらす形で作っています。”a”の3文字後が”d”、”b”の
3文字後が”e”。”y”の3文字後は最初に戻って”a”になっています。
まずは「for」文を使用して平文の各文字を取得してみます。

a = "I love Ruby" #暗号化する文(平文)

a = a.downcase #大文字は不可なので、平文を小文字に変換。

i = a.length #for文で平文の各文字を取得するために平文の文字数を取得

encryption = '暗号化した文=' #暗号化した文字を入れる変数。

for x in 0..(i-1) do
    puts a[x].chr
end

平文の先頭から1文字づつ取得して表示することができました。
「for x in 0..(i-1) do」で(i-1)をしているのは、平文の一番最初にアクセスするには、
0から始まるため、平文の文字数、今回は10から1を引いています。
「puts a[x].chr」のchrはこちらを参照。
「a[x]」のみでは文字のアスキーコードが取得されるため、「chr」で文字に変換してます。

次に「while」文を使用して平文の各文字に対応した暗号化後の文字を取得します。

table = [["a","d"],["b","e"],["c","f"],["d","g"],["e","h"],
["f","i"],["g","j"],["h","k"],["i","l"],["j","m"],
["k","n"],["l","o"],["m","p"],["n","q"],["o","r"],
["p","s"],["q","t"],["r","u"],["s","v"],["t","w"],
["u","x"],["v","y"],["w","z"],["x"," "],["y","a"],
["z","b"],[" ","c"]]

a = "I love Ruby"

a = a.downcase

count = 0
while  table[count][0] != a[0].chr 
    count += 1
end   
mozi = table[count][1]#暗号化した文字を取得
puts mozi

「while table[count][0] != a[0].chr」ではテーブルの先頭から比較していき、平文の文字と一致した段階で
「while」文を抜けて、「mozi = table[count][1]」で暗号化した文字を取得します。
a[0]の部分の数字を変更して取得される文字を確認してください。a[3]の場合は平文の4番目の文字になるので、
「o」です。「o」に対応する暗号化後の文字は「r」になります。

この「while」文と先ほどの「for」文を組み合わせて完成です。

#シーザー暗号

table = [["a","d"],["b","e"],["c","f"],["d","g"],["e","h"],
["f","i"],["g","j"],["h","k"],["i","l"],["j","m"],
["k","n"],["l","o"],["m","p"],["n","q"],["o","r"],
["p","s"],["q","t"],["r","u"],["s","v"],["t","w"],
["u","x"],["v","y"],["w","z"],["x"," "],["y","a"],
["z","b"],[" ","c"]]

a = "I love Ruby"#暗号化する文

a = a.downcase#小文字に変換

i = a.length#文字数取得

encryption = '暗号化した文='#この変数に暗号文追加

for x in 0..(i-1) do
   count = 0
   while  table[count][0] != a[x].chr
        count += 1
   end   
   mozi = table[count][1]#暗号化した文字を取得
   encryption += mozi
end
puts encryption

暗号化した文を元にもどすには以下の変更でできます。

for x in 0..(i-1) do
   count = 0
   while  table[count][1] != a[x].chr#変更
        count += 1
   end   
   mozi = table[count][0]#変更
   encryption += mozi
end

「hello world」で感動できなかった人も、暗号化した文が、
うまく複合化できたときは少し感動できるんではないでしょうか。

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